快適な住まいづくりを考えるうえで頭に入れておきたいことは、意外に多い家庭内における事故の防止です。しかも、長く住み慣れているはずのわが家で不慮の事故にあうケースが多いのです。
その中でも転倒事故が最も多く、ほんのわずかな段差で起こっています。この、ほんのわずかの段差がかえって大きな事故に結びつくということを知っておきま しょう。大きな段差があるところなら、あらかじめ「あの場所は危険だ」と注意しますが、「まさかこんなところに」と思える場所の方がむしろ要注意といえま す。
高齢者と同居する場合のみならず、自らもまた加齢していくことを考えれば、足元が頼りなくなったり、身のこなしが思うようにいかなくなることは、もはや避 けて通れません。家族の年齢や体力のいかんにかかわらず、小さな段差によるつまずき、滑りやすい場所での転倒などの危険から家族を守ることが快適な住まい づくりの第一歩です。
バリアフリー住宅とは、誰もが安全に暮らせる住宅のことで、そうした家の二ーズが高まりつつあります。
バリアフリー住宅では、室内の段差をなくし、手すりを設置するのはもちろん、玄関入口における足元の照明などの配慮も大切です。建具は、原則的に引き戸を使用した方が開閉動作が楽です。開き戸を使う場合は外開きのものにしましょう。また、浴室には折れ戸が好ましいです。
これは、基本的な対策の例ですが、とにかく今の住まいがどうなっているか正確に把握し、生活する上で不都合なところや危ないと思ったところをそのまま見過ごさないようにすることが大切です。
住 宅購入の強い味方である住宅金融公庫でも、最も低い優遇金利である基準金利の適用条件が改正され、このバリアフリー住宅を推進する姿勢がうちだされていま す。バリアフリー住宅を建てるうえで、大きな目安となるものが、住宅金融公庫の基準金利適用住宅3タイプのうちのひとつである、バリアフリータイプの技術 基準です。この基準に沿った住宅は公庫が推奨するきわめて質の高い住宅といえるでしょう。
主な要件として次のような項目があげられます。
このように、公庫の新基準は、家庭内事故を防ぐ、ひとつのアウトラインを示したものといえます。