店長プロフィール-未来に向けて

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希少な要望に応えてゆきたい

暮らしにくさの解消に決定的な策はありません。ひとの欲求は多彩です。それはときにして「わがまま」と他人が呼ぶほどに先鋭化する場合さえあります。しかしその欲求を一方的に非難するまえに、いま一度、考えなおす余裕を持つべきです。

健常者なら自分の動作を道具に合わせることで克服できる使いにくさも、高齢者や障害者は工夫さえできかねる場合が多々あります。それは私自身がいまも身をもって体験しています。

快適な暮らしを求める行動は、生命維持の本能に起源をたどれるほどにひとの本質に根ざすものだと思います。生活環境に改善を求める訴えは、相応の正当性を内包しているのです。それこそ進歩を促す根本的な動機なのです。

ひとは百人百様の欲求をもつのですが、この社会に暮らすひとびとの誰もが、個々人にとってできるだけ使いやすく、暮らし易い環境づくりに私たちの会社は応えてゆく決心です。それが微力であろうとも協力したい考えているのです。

高齢者の人口比率が、日本で今後さらに増えてゆくのはもはや議論の余地はありません。現在でさえ六十五歳を超える高齢者の人口は2944万人もいると政府の推計があるほどです。(総務省が発表の平成22年(2010年)9月15日現在)それは総人口の23.1%にもおよびます。

また身体障害者と知的障害者の人口は、421万人であると国は推計しています。(内閣府が平成23年(2011年)に発行の障害者白書による。平成18年(2006年)7月1日現在で推計する調査結果)これは総人口の3.5%にあたります。

いまの日本社会は、およそ4人に1人が、高齢者か障害者という立場で暮らしているのです。そしてそのひとたちは、住環境、生活環境に、いまだ多くの課題を抱えています。

ひたすらに経済効率を重視する生き方は、大きな支持をすでに失ってしまいました。とりわけ昨年の東日本大震災を期に、その考え方への疑義はますます拡がっていると、私は確信しています。

大阪万博で展示された未来社会の利器にひとびとは憧れをいだきました。憧れのいくつかは、今日、見事に実現しています。テレビ電話はスマートフォンの通信で実を結び、ファミリーレストランやファーストフードはよほど小さな町村でなければ必ず1軒は見つかることでしょう。

電気自動車の市販さえ始まり、当時の夢は叶いつつあります。工業製品は着実に進化をとげています。医療の充実で寿命は延び、経済力は強くなり、日本の地位は国際社会で格段にあがりました。それでも、万博会場で語られた明るい未来に無邪気な期待を持つなどは楽観的にもほどがあると云えるでしょう。

環境問題や公害の克服が成就する見通しはたたず、台風や地震の制御は、これほどに発達した科学技術をもってしても実現の可能性は見いだせません。21世紀になったこの時代、大阪万博のテーマ「人類の進歩と調和」は翳り果てているように思えます。

そうとはいえ問題を多くかかえるこの社会だからこそ、進歩すべき余地も、調和すべき分野は広大だと私は感じています。たとえば、原子力に頼らない発電設備の構築や、止むことのない紛争の終結は、長年におよぶひとびとの願いです。しかし私ごときでは、その解決に何をすることもできないでしょう。知識も経験もその問題に対して歯が立たないほど欠けているのです。そんな私ですが、高齢者や障害者が暮らしやすい環境作りならば、微力なれどお役に立てるかもしれません。

自身が車椅子を使っている経験を活かし、暮らしに不自由を感じるひとの環境を、できるだけ多く改善してゆきたいと考えて、私は行動しています。

不自由を快適に変えるとしても、百人の課題には百通りの解決策が求められます。ですから、当社では扱う福祉機器の種類を、できるだけ多くの種類があるべきだと考えています。ある商人から見れば、それは愚かしい行為です。大きなメーカーの頻繁に売れる製品だけを扱っていれば、その商いは楽な仕事です。在庫は少なくて済みますし、お客様に応対する労力も小さくて済むからです。

それでも私は、小さいメーカーが作る極少数のひとを対象とした製品であっても、できるだけ当社で取り扱いすべきだと考えています。

それは、極めて希少な要求に応じる製品であろうとも、当社のお客様でひとりくらいはその製品を必要だと望むかたがいて、その希少な要望に応えてゆく姿勢が、この事業に欠かすことができないと考えているからです。

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