ホーム > 福祉用具の選び方、使い方 > 段差解消機・スロープの選び方
スロープは段差を緩やかな傾斜に変えるための用具で、車椅子での移動には特に必要になります。
小さな段差を解消するミニスロープ・簡易スロープもあり、車椅子の方以外にも、足が上がらなくなり、敷居につまずいてしまうといった方にも役立ちます。
しかし、歩行器や多点杖は傾斜面を避けて杖を突かなければならないため、あまり相性がよくありません。
また、寒い地方であれば屋外の据付スロープに積もった雪を除く作業が加わり、そのことが介護負担へとつながってしまうこともあります。
スロープの設置や導入の前には、「本当にスロープでよいのか」を確認しましょう。
1.目的・用途
スロープは、段差のある様々な場所で使用されます。
その使用される場所にあわせて形状や材質の異なったものを用います。
介護保険制度で貸与されるスロープは、取付に工事を伴わず、持ち運びが容易であるものとされています。
2.構造・機能
スロープの材質は、木製や金属製、特殊樹脂製などさまざまです。
形状も平面になっているものから、レール状で車椅子の車輪部分だけを載せるものもあります。
また、持ち運びが簡単になる折りたたみ式や伸縮式のものもあります。
3.注意点
例えば、症状が一定しない変則的な状態が多い慢性関節リウマチで、足関節が直角の状態で骨と骨が接着して固まっている人で、登りスロープで足関節に矯正力が
かかり、骨折してしまったケースがあります。
下肢装具を装着して足関節を固定している者にとっては、逆に移動しにくい場合があります。
歩行器や多点杖を使用している場合は、傾斜面を避けて杖を付かなければなりません。
このような場合は、式台・玄関台などを設置して、段差の高さを低くしてあげる方が適切といえるでしょう。
スロープのタイプ
| ● レールタイプ | |
![]() |
特長1:
設置しやすい 特長2:
運びやすい 特長3: リーズナブル |
| ● 一枚板タイプ | |
![]() |
特長1: 安定感がある 特長2: 介助しやすい 特長3: 活用範囲が広い 特長4: 住宅改修に使える |
スロープの選び方
スロープの長さ選びは、傾斜角度を目安に決めます。
使用場所や用途に合わせてスロープをお選びください。
車椅子の車種や車椅子利用者の体重、介助する方の体力などでスロープ角度の設定が異なります。
ご自分の使用環境に合わせてお選びください。
介助用車椅子を使用するスロープの場合
スロープの長さは段差の約6倍、傾斜角度は10度が目安になります。
電動車椅子の自走はもちろん、介助の方がより楽に車椅子を押すことができます。
例えば、段差30センチには6倍の180センチのスロープが必要になります。

自走用車椅子を使用するスロープの場合
スロープの長さは段差の約12倍、傾斜角度は5度が目安になります。
緩やかな傾斜で、自走用車椅子の方でもほぼ上がることが出来ます。
下りる時も加速がつきにくいので、余裕をもって走行しやすくなります。
公共施設など常設のスロープの場合には、傾斜角度4度未満がオススメです。
例えば、段差30センチには12倍の360メートルのスロープが必要になります。
※3メートル以上のスロープを自走する場合、手すりを取り付けて使用してください。

段差解消機には手動式と電動式とがあります。
手動式は、必ず介助が必要となりますが、電動式のものは重傷の障害がある場合でも、ある程度車いす操作が可能で上股機能が保たれていれば自立できる場合が
多いです。
屋内と屋外との移動に「自立」を最優先するなら、スロープに優先して電動段差解消機の設置を考慮するべきでしょう。
し
かし、安価なものでも40万円程度費用がかかってしまうので設置はなかなか困難です。
固定しない移動式にすると、介護保険の中の「福祉用具の賃与」の適用
商品になります。
安価なものであれば、月々3,500円〜4,000円程度の自己負担で導入することができるので検討してみても良いと思います。
▼設置場所
段差解消機を設置する場所は機種によって設置床を整備する必要があります。手動式は土間コンクリートの上に直に置きます。
電動式はピットを設けますが、底
に雨水がたまりますので排水されるようにしなければいけません。
玄関床に設置する場合は乗場床を玄関床と同じ材料で仕上げ、未使用時は玄関床として使える
ものもあります。