廊下の環境改善

廊下では、転倒防止を中心に環境を改善します。

段差の解消

段差の解消

廊下の段差解消は、車椅子の使用に配慮した場合には、必要な改修です。
車いすを使っていなくても、加齢により足がうまく上げられず、すり足に近い状態で歩かれる方の転倒防止にもなります。

廊下と各部屋の床面の高さをそろえて敷居の段差や戸枠の突出部分を撤去すると、ほぼ段差を解消することができます。

予算の問題や賃貸住宅などで、「床の高さをそろえる」改修を行いにくい場合には、
段差部分にスロープ状の板(屋内用段差解消スロープ)を取り付けるだけでも、つまずきを予防できます。

屋内用段差解消スロープは比較的安価で、取付も簡単です。

屋内用スロープの設置で注意する点は、
両端の側面にも傾斜面を取付、側面からのつまずきを防ぐこと。
表面は滑りにくい素材、仕上げ(すべり止め加工など)にすること。
スロープを長くすると廊下の通行の妨げになりやすいこと。

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手すりの取り付け

廊下に取り付ける歩行用の手すりの高さは、使用している杖の長さにそろえます。
この高さは、手すりに体重をかけて歩行するときの目やすになります。

にぎっ太郎I型手すり 長さ800mm A形ブラケット直止の説明

歩行時のバランスを保つことを主な目的として手すりを使用する場合は、体重をかけて歩行するときより若干高めが適しています。

これらはあくまで目やすですので、適切な取り付け高さを確認するために、医学的な処方をオススメします。

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照明の工夫

明るい照明を一ヶ所に設置するより、数箇所に分散させて全体的に暗がりをなくすように工夫します。

コンセントにさして使用する簡易な足元灯の利用もするできる工夫としてオススメします。

車椅子の移動

住まいの中で部屋から部屋への移動ができることは、当たり前のことですが、車椅子を使用する方には廊下の狭さが問題になるち言われます。
確かに、病院や施設の廊下に比べて住宅の廊下は狭く、車椅子で動きにくいものです。
しかし、それよりも問題なのは部屋の入り口の狭さです。

車椅子の横幅は、自走用の標準車椅子で63cm程度です。
介助用は55cm程度。自走用の場合は腕が車椅子よりも横に広がりますので、廊下の横幅は75cm程度あれば直進が可能です。

車椅子の直進上にある入り口なら、幅が75cm程度あれば、戸の形状を工夫することで比較的通り抜けやすい環境にすることができます。

これに対して、廊下の側面に入り口がある場合は、入り口にはいるのに、車椅子を回転させなければなりません。

幅が75cmの廊下から標準型車椅子を回転させて部屋の入り口の通行するためには、100~110cm程度の入り口幅が必要です。

大型の車椅子や、リクライニング車椅子の場合は、更に広い入り口幅を必要とすることもあります。

住宅構造上の制約がありますので、まずは工務店さんへの相談をオススメします。

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